「アーツ&クラフト展」

東京都美術館で開催中の「アーツ&クラフト展」へ行ってきました。



▲(写真:パンフレットより)


19世紀後半にイギリスで起こった「アーツ&クラフト運動」の全容を
家具や装飾品などで紹介しており、途中休憩したくなるほど展示数の多い濃い内容でした。
あとでパンフレットで確認したところ、約280点も展示されていたそうです。


「アーツ&クラフト運動」
:イギリスの詩人、思想家、デザイナーであるウィリアム・モリスが主導したデザイン運動です。


ヴィクトリア朝の時代、産業革命の結果として
大量生産による安価で粗悪な商品であふれていました。

モリスはこうした状況を批判して、中世の手仕事に帰り、
生活と芸術を統一することを主張しました。
仲間と設立したモリス商会を中心に、
ステンドグラスや家具、壁紙・書籍など様々なデザインを手掛け、
シンプルな美を生活に取り入れるスタイルを提唱していきました。

モリスの運動自体は、結果的に高価な製品を作ることになってしまい、
裕福な階層にしか使えなかったという批判もあるのですが、
生活と芸術を一致させようとしたモリスの思想は各国、
日本の、柳宋悦さんの「民芸運動」にも大きな刺激を与えたそうです。

柳宋悦さんたちが昭和初期に建てた「三国荘」の内装が
2Fの展示室に再現されており、調度品の数々
空間の使い方、見せ方、本当に素晴らしいかったです。



▲(写真:パンフレットより)


生活に美を取り込むことで、気持ちも豊かになることを
実感させられた展示でした。



ウィリアム・モリス 壁紙『果実あるいは柘榴』のデザインを使用したクリアファイルです。


モリスの植物デザインは素敵で
ミュージアムショップで思わず購入してしまいました。


『生活と芸術―アーツ&クラルト展〜ウィリアム・モリスから民芸まで』
http://www.asahi.com/ac/
▲公式ホームページ